人の子供を預かって育てることには、自分の子供を育てる以上に愛情と忍耐とがいる、ということが現代の日本ではもはや通用しなくなった。かつては、子供を宝物のようにしていつくしむ心が、広く多くの人に当然のこととして共有されていたから、子供を預かって立派に育てることも広く行われた。
自分の子供であっても虐待して殺すのだから、この若い施設長においておや、かもしれない。家族、あるいは家庭が崩壊し始めて、この解体はいったいどこまで進行するのだろうか。結婚はしたい、子供は好きで育てたい、だが、家族あるいは家庭が形成できない、という深刻な問題も広がっている。
きょうの産経新聞のオピニオンプラザに「家庭の料理が『心』を育てる」という武藤富美さん(福岡県、主婦)の入選作が載っている。
「食は体を創り、心を育て、家庭を築き、命繋ぐ柱」
「家庭料理は技術と心をつたえる過程が見え、感動と感謝や感性が生まれる」
外食がはやり、できあいのものを買った方が安いし、早いし、便利だ。そうこうしているうちに、家庭料理の食卓が消えた、あるいは「個食」の寂しい光景と化した。
もちろん、たまの外食はうれしいし、忙しければできあいもやむをえない(調理しだいではおいしい)が、ベースは家庭の料理だ。
武藤さんは「食べ物は自分が食べるだけでなく、人と地域と自然と繋がるものだとの想いは深く」と述べている。
自然と自然を耕す農と、食と食で生きる身体についての、もっとおおらかで豊かなイメージを作り直さないと、このままでは、自然も身体も家族も、機能性と効率性に追いまくられて、寂しく切り離された個体へと限りなく解体されていってしまうだろう。
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幼児虐待は、寂しい
2007年11月06日 15:44 | パーマリンク | コメント(0) | トラックバック(0)
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産経新聞社で社会部記者のあと、朝刊編集長などを経験。その後、畑違いの総合企画室、総務局で仕事をし、2008年6月からニュースペース・コム社の社長。これまでの職業経験からいえば、これも予想外の展開。しかし、広告業界、それもクロスメデイアを標榜する世界に足を踏み入れて、いろいろと勉強しながら、結構楽しんでいます。
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