前回、「絶品チーズバーガー」の口コミプロモーションの話を紹介したが、日本コカ・コーラの実証実験を書いた「『ネット広告万能』の死角」(日経ビジネスオンライン)がまた、興味深かった。概略を紹介する。
日本コカ・コーラは今年1月-3月の「コークのきいた人生を」というキャンペーンにおける、広告予算の配分を見直して実験した。
第一に「テレビCM偏重だった広告のあり方に予算の面からメスを入れた」。
70%だったテレビCMを37%に減らし、屋外広告に40%、交通機関での広告に11%、ラジオCM5%、雑誌5%、オンライン2%とした。
そして、広告媒体と誘引効果の相関関係を「ROMO」といわれる手法で分析した。その結果は「週1回以上は飲むようになった」人は、最大のきっかけになった広告媒体として、交通機関での広告をあげた人が最も多かった。費用対効果の面でも、交通広告が高かった。
従来どおりの配分での展開も行ったが、狙い通りの有効な結果はでなかったことなどから、日本コカ・コーラでは、以後の広告予算の配分の「最適化」を断行した。
それは、テレビCMの比重は依然高いが、交通広告や屋外広告の比重も高めたものになった。
「異なるスピーカーが出す音を反響させて音を豊かに演出する『サラウンドシステム』のように複数の媒体を調和した形で同時に機能させたほうが、一つの広告媒体よりも強力な効果を発揮する」
こうしたキャンペーンと配分見直しによって、日本コカ・コーラの1月から9月の売上高は、前年同期の13%増となった。過去30年間で最高の伸び率という。
マス媒体、オンラインも含め、「複数の広告媒体を組み合わせて最大の効果を発揮することを常に模索することが必要」な時代になった。インターネットも「万能」ではない。この流れが加速することは間違いない。











