消費行動の現場での広告は強い
広告の訴求の直接的効果ということから言えば、テレビや新聞・雑誌などのマス媒体が流す広告情報は、これにはかなわない。とくに、特売情報といった、購買に即、結びつく情報はなおさらだ。
こういったことは、ネットの登場ですでに加速されている。商品やサービスの価格や性能を比較して、購入したり、予約したりという行動を起こす場合、消費者は広告情報を購買のすぐそばまで引き寄せている。
マス媒体による広告は、残念ながら、購買行動の現場からは離れている。その意味で相対的に役割の低下をまぬかれないが、その価値が衰えるということでは決してない。マス媒体が、広く企業のメッセージを流す、その訴求力は、こうした時代にあっても強いものであることに変わりはない。
ただ、商品・サービスの内容、訴求するターゲット、その期間(短期か長期か)などによって、メデイアが選ばれるということだ。マス媒体は、たとえば、ネット上のブログを通じた「消費者との会話」などとクロスすることで、商品イメージを質的に高め、ブランド力を高める役割を担う、といったことだ。
広告・PRということだけをとっても時代は流動的だ。確かに、消費者の周囲にメデイアが双方向的に出現したことは新しい事態だが、そのなかで、マス媒体は自らの「強み」を見失ってはいけない。
2008年07月23日 11:01 | パーマリンク | コメント(0) | トラックバック(0)
ネットと新聞のつなぎ方
検索ワードを、印刷媒体に露出して、検索の画面を通して、目的のサイトにいくことも広がりつつある。テレビのCMに、検索ワードが出て「くわしくはウエブで」という、誘導の仕方ももうおなじみだ。
新聞の記事情報のなかに、検索ワードを表示したスペースを設け、この広告スペースを、ネット上から申し込みができ、スペースの制作から審査、掲載、決済まで完結するシステムを、ニュースペース・コム社がつくった。当社のオリジナルだが、今回、このオンラインの受注システムを使って、ヤフー社と共同の商品開発を行った。
ちょっと宣伝めくが、共同商品は、検索ワードを表示した新聞の広告スペースに、「Yahoo! JAPANで検索」をデザイン化するものだ。
ネット検索は、商品やサービスを購入するときの下調べや価格比較などに欠かせないものになっている。ほかにも何かを調べたいときの、検索の便利さは抜群だ。
かなりの利用頻度だが、まだまだ中高年層にまで広がっているとはいいがたい。テレビや新聞などから、ネット検索へという流れも、これからさらに強まっていくものだろう。
そうした流れに一役買いたいというのが、共同商品開発の狙いだ。
新聞で知る、ということが、ネットで検索ということともっと親和してほしい、と考えている。
2008年06月26日 10:16 | パーマリンク | コメント(0) | トラックバック(0)
「三井の住まい検定」にチャレンジを
企業にとっても、情報を発信するさい(あるいはキャンペーンなどを展開するさい)、一般の消費者が、それをどう受け止めて、どう発信してくれるかは非常に重要なポイントになりつつある。ユーザーの間での、自主的な情報の広がりこそ、企業側が求めるものでもあるだろう。
そんな情報の広がりを創るもののひとつに「プロモーション検定」がある。だれもが参加して、問題を解く遊び心で、楽しむことができる。
「三井の住まい検定」もスタートしたばかりだが、ネット上で広がりつつある。遊び心で参加して、そこで企業側のメッセージが一人ひとりの参加者に伝わることがもっとも大事なことだ。
2008年06月11日 11:22 | パーマリンク | コメント(0) | トラックバック(0)
クロスメディアの流れが加速する
マス4媒体などオフラインとネットのオンラインとをより深くリンクさせたクロスメデイアの広告展開については、かねてから必要性が言われてきた。これまで、なかなか有力な商品と、効果を裏付けるデータがなかっただけだ。
先日、電通IC局が、テレビCMにおける「詳しくはウエブで」(検索ワード)を入れたものが、実際に検索数をどれだけ増大させたかを示すデータを提示して、クロスメディアに対する新たな「論理」を示した。
調査は同様に新聞についても行われ、有意味なデータが提出された。かなりの長期間、規模において詳細なデータが取られており(オーバーチュアが調査に協力している)、マス媒体から「検索ワード」を通じてネットへと誘引するクロスメディアに関する初めての本格調査といっていい。
電通IC局では、さらに調査を進め、マス媒体とネット広告における最適なクロスメディアはどういうものかを検討し、具体的な商品プランにまで落とし込むという。
同局の考え方は、要点をいうと、マス媒体の広告がブランディングというベースの効果をあげ、これがネットの検索連動型広告における、基礎的な「広告支持率」を形成するというものだ。
検索数をアップさせるネット上での対策は、もちろん有効だが、それだけでは十分な費用対効果とはならない。広告支持率が高ければ、検索対策に巨額の費用をかけるより効率的に、検索数アップにつなげることができる。
つまり、ベースとなる(広い対象に向けて、時間をかけて醸成する)広告があって、検索連動型の対策がより効果的に生きてくるというわけだ。
もちろん、これからはネット広告でもブランディングが課題になってくるだろうし、これだけで、マス媒体の広告が「絶対不可欠」ということにはならないが、これによって、マス媒体のクロスメディアとしての位置づけがあらためて行われるだろう。
ただし、そのためにはマス媒体の方も、従来の枠にこだわらず、よりネットと親近する「改革」をしなければならない。電通が本格調査をもとに、クロスメディアの新たな論理を提案した影響は大きいのではないか。
2008年06月03日 15:15 | パーマリンク | コメント(0) | トラックバック(0)
なんでも簡単にすればいいというものではない
「ソ連」や「ナチス」を知らないというのは論外として、字幕が読めないので、言葉を少なくし漢字も最小限にせざるをえないという。
映画は「楽しければいい」というのは当然だが、そこには広い意味で、未来や現在や過去という時代を感じ取る楽しみもあるはずだ。映像が強烈であればあるほど、言葉も強いものでなければならない。
漢字でいえば、これも簡素化し簡便化しようという動きがずっと続いてきた。「難しいもの」は避けようという流れだ。これに対して、産経新聞の塩原経央さんが「新国語断想」で、こう言っている。
「文字はそれによって思いを巡らし、思いを伝えた遠い祖先の知恵や知識をそのままにとどめている。(中略)一時代の便宜に供するためだけにあれこれいじくり回すのは、現代人の傲慢というものである」
「それでもというなら、字種や字訓を大幅に増やすか、制限色を完全に取り外して、ルビ活用を明記する配慮が望まれる」
「漢字は難しいもの」というのは先入見にすぎないことも塩原さんは指摘している。なんでも簡便にすればいいというものではない。効率化すべきところと、困難でもあえて噛み砕くべきところとを見分けることが肝心だろう。
2008年05月12日 14:27 | パーマリンク | コメント(0) | トラックバック(0)

産経新聞社で社会部記者のあと、朝刊編集長などを経験。その後、畑違いの総合企画室、総務局で仕事をし、2008年6月からニュースペース・コム社の社長。これまでの職業経験からいえば、これも予想外の展開。しかし、広告業界、それもクロスメデイアを標榜する世界に足を踏み入れて、いろいろと勉強しながら、結構楽しんでいます。
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