「協創」テーマにカンファレンス
2007/12/10 更新
日本マーケティング協会主催の2007年度JMRAアニュアルカンファレンスが11月28日、東京・新宿のハイアットエージェンシー東京で開催され、日本ABC協会など加盟約350社の中から約500人が出席した。
2部構成で行われたこのセミナーは、リサーチ企業とリサーチユーザーが集い、コミュニケーションを深めて、お互いに高め合う場として位置づけているもの。今年度のスローガンは「協創」で、リサーチャーとリサーチユーザーの協創とリサーチャーとリサーチ協力者の2つの意味を込めている。
第1部の冒頭、カンファレンス委員会の牧田孝担当業務執行委員が「このカンファレンスが情報交流の場として活用していただければ」と挨拶。続いてインテージの横山新一郎氏による「インターネット調査によるデイリートラッキングの可能性検証」、ビデオリサーチの横山晃典氏による「携帯電話を使用した訪問調査FW管理システムの導入について」、ゲインの市川寛子氏による「定性分析における新コーティング手法「文脈取り」の可能性と有効性」の3点の公募研究が発表された。
発表会で、横山氏が「インターネット調査の回収場所は自宅がほとんどで、どの属性も夜にメールをチェックして、その日のうちにアンケートを回答してくる」という消費者の行動パターンを紹介したほか、横山氏は「従来の紙ベースでの調査では、紛失や盗難等による情報漏洩のリスクをなくすことは困難だ」とし、「訪問調査員に携帯電話を配布し、電話のブラウザー機能を利用してサーバーにアクセス、調査を訪問員とサーバー側の双方向でリアルタイムに捉えることができ、紙媒体よりも個人情報が守れる」と提案した。
午後からは、クラブツーリズムの山本保善氏、サンスターの脇田真知氏、ベネッセコーポレーションの林氏の3氏をパネラーに招いたパネルディスカッション「シニアマーケティングの展開とリサーチ課題」が行われ、活発な意見交換がされた。その中で林氏は「口腔ケアを保つことによってインフルエンザや肺炎の予防にも繋がっていくが、世間の人は(口腔ケアは)ただ歯が綺麗になるという程度の認知しかない」と訴えた。
続いて、エヌピーディー・ジャパンの藤吉孝之氏によるインターネットのテレビ電話を利用することで、遠隔地でも移動することなく画面一つで簡単に調査できる「『インターネット・テレビ電話グループ・インタビュー』そのユーザーベネフィットと今後の可能性について」と、学習院大学の乳井瑞代氏とリサーチアンド・デュベロメントの加藤泉氏の共同研究で、男性よりも消費行動が高いという女性心理を分析した「女性のライフコース変化と消費動向」の2つの公募研究が発表された。
また、基調講演ではC・W・ニコル氏が「人と自然との共生」をテーマに講演。ニコル氏は、自分が育ってきた日本の森や山の環境破壊を述べ、「多くの企業が環境保護に取り組んでいるが、森を放置することと森を保護することは違う
。放置したままではゴミ捨て場のようになってしまう」と指摘。「今の日本人は、景気が豊かになるほど心が貧しくなる。美しい日本を創造していくことは、感情と愛情があればできることだ」と強調。次世代の子どもたちに緑を残していく責任を訴えた。
さらに、海外の事例発表では、中国の例としてMRAリュウ・ドゥホワン会長が登壇。リュウ会長は「1985年から2007年の間、中国市場調査業の売上は年々増加し、2006年の中国国内調査業の売上は45億人民元、日本円で700億円を超えた。2007年には、52億円人民元、日本円で800億円に達する見込みだ」と説明。閉会の挨拶で日本マーケティングリサーチ協会の田下憲雄会長も「世界の第5位にいる日本の市場調査業界も数年後には、中国に追い抜かれる」との考えを示した。
夕方から行われた第2部では、情報交換パーティで参加者が友好を深めたほか、参加者のアンケートで選ばれた今年のベストペーパー賞とベストプレゼンテーション賞が発表。ベストベストペーパー賞には、「『インターネット・テレビ電話グループ・インタビュー』そのユーザーベネフィットと今後の可能性について」が、ベストプレゼンテーション賞には「女性のライフコース変化と消費動向」が、それぞれ受賞した。【提供:新聞情報社】
2部構成で行われたこのセミナーは、リサーチ企業とリサーチユーザーが集い、コミュニケーションを深めて、お互いに高め合う場として位置づけているもの。今年度のスローガンは「協創」で、リサーチャーとリサーチユーザーの協創とリサーチャーとリサーチ協力者の2つの意味を込めている。
第1部の冒頭、カンファレンス委員会の牧田孝担当業務執行委員が「このカンファレンスが情報交流の場として活用していただければ」と挨拶。続いてインテージの横山新一郎氏による「インターネット調査によるデイリートラッキングの可能性検証」、ビデオリサーチの横山晃典氏による「携帯電話を使用した訪問調査FW管理システムの導入について」、ゲインの市川寛子氏による「定性分析における新コーティング手法「文脈取り」の可能性と有効性」の3点の公募研究が発表された。
発表会で、横山氏が「インターネット調査の回収場所は自宅がほとんどで、どの属性も夜にメールをチェックして、その日のうちにアンケートを回答してくる」という消費者の行動パターンを紹介したほか、横山氏は「従来の紙ベースでの調査では、紛失や盗難等による情報漏洩のリスクをなくすことは困難だ」とし、「訪問調査員に携帯電話を配布し、電話のブラウザー機能を利用してサーバーにアクセス、調査を訪問員とサーバー側の双方向でリアルタイムに捉えることができ、紙媒体よりも個人情報が守れる」と提案した。
午後からは、クラブツーリズムの山本保善氏、サンスターの脇田真知氏、ベネッセコーポレーションの林氏の3氏をパネラーに招いたパネルディスカッション「シニアマーケティングの展開とリサーチ課題」が行われ、活発な意見交換がされた。その中で林氏は「口腔ケアを保つことによってインフルエンザや肺炎の予防にも繋がっていくが、世間の人は(口腔ケアは)ただ歯が綺麗になるという程度の認知しかない」と訴えた。
続いて、エヌピーディー・ジャパンの藤吉孝之氏によるインターネットのテレビ電話を利用することで、遠隔地でも移動することなく画面一つで簡単に調査できる「『インターネット・テレビ電話グループ・インタビュー』そのユーザーベネフィットと今後の可能性について」と、学習院大学の乳井瑞代氏とリサーチアンド・デュベロメントの加藤泉氏の共同研究で、男性よりも消費行動が高いという女性心理を分析した「女性のライフコース変化と消費動向」の2つの公募研究が発表された。
また、基調講演ではC・W・ニコル氏が「人と自然との共生」をテーマに講演。ニコル氏は、自分が育ってきた日本の森や山の環境破壊を述べ、「多くの企業が環境保護に取り組んでいるが、森を放置することと森を保護することは違う
。放置したままではゴミ捨て場のようになってしまう」と指摘。「今の日本人は、景気が豊かになるほど心が貧しくなる。美しい日本を創造していくことは、感情と愛情があればできることだ」と強調。次世代の子どもたちに緑を残していく責任を訴えた。
さらに、海外の事例発表では、中国の例としてMRAリュウ・ドゥホワン会長が登壇。リュウ会長は「1985年から2007年の間、中国市場調査業の売上は年々増加し、2006年の中国国内調査業の売上は45億人民元、日本円で700億円を超えた。2007年には、52億円人民元、日本円で800億円に達する見込みだ」と説明。閉会の挨拶で日本マーケティングリサーチ協会の田下憲雄会長も「世界の第5位にいる日本の市場調査業界も数年後には、中国に追い抜かれる」との考えを示した。
夕方から行われた第2部では、情報交換パーティで参加者が友好を深めたほか、参加者のアンケートで選ばれた今年のベストペーパー賞とベストプレゼンテーション賞が発表。ベストベストペーパー賞には、「『インターネット・テレビ電話グループ・インタビュー』そのユーザーベネフィットと今後の可能性について」が、ベストプレゼンテーション賞には「女性のライフコース変化と消費動向」が、それぞれ受賞した。【提供:新聞情報社】





























