雑誌広告セミナー開催
2008/02/25 更新
日本雑誌協会と日本雑誌広告協会は12日、東京・汐留の電通ホールで「第3回雑誌広告セミナー」を開いた。多くの出版関係者が詰めかけた。
このセミナーは、毎回「絆」をテーマに開催し、雑誌にまつわる講演者から様々な視点から「雑誌と雑誌広告の価値」を見つけなおす機会としても好評を得てきた。第1回はマーケティング分野やクリエーティブの側面から、第2回はデジタルメディアと雑誌の共存、話題のクロスメディア・プランニングにおける雑誌の役割を論じてきた。
3回目となる今回のセミナーでは、「『絆』“愛読者”と“雑誌”のチカラ」と題して、雑誌読者にフォーカスをあて、「雑誌特有の“愛読者”とは何か?」、「愛読者はどういった消費を行い、雑誌とどのような関係にあるのか」などについて論じた。
セミナーの冒頭、あいさつに立った日本雑誌広告協会の並河良理事長は「誰でも全て愛読者という観点では、いい雑誌は作れない。この人はいらないとか、この人と仲良くしようとか、本当の雑誌読者は誰なのかを見定めていかないと、良い雑誌は作れない。そこの雑誌の魅力が生まれ、雑誌読者との深い絆も結ばれる」と強調した。
基調講演では、講談社の野間省伸副社長が「世界中の雑誌読者へ-日本の雑誌力-」テーマに登壇。野間副社長は、講演の中で「出版の使命は、出版を通じて生活者の価値観形成と成長に貢献している」と述べ、「雑誌を編集することは、生身の情報を知り、選び抜いた情報の中から自らの文章で巧みに表現することで、読者一人一人に個々の情報を発信することに繋がる」と訴えた。また、スライドを交えながら諸外国の広告費と日本の広告費を比較し、広告の割合では、フランスで30・8%、ドイツで23・6%、イタリアで13・4%など、軒並み高水準なのに対し、日本は6・5%と最も低い」と説明した。
基調講演に続いて行われた第1セッションでは、フリーアナウンサーの中井美穂さんの司会進行で、アサツーディ・ケイ(ADK)の横山隆治執行役員のほか、集英社「LEE」の田中恵編集長、講談社「VoCE」の関龍彦編集長、小学館「駱駝(らくだ)」の東直子編集長、文藝春秋「ナンバー」の河野一郎氏の6氏が登壇。「愛読者と雑誌のチカラ」をテーマに、メディアの多様化、生活者の価値観の多様化の中のブランド作りと雑誌・雑誌広告の可能性、雑誌広告業界が果たさなければならない可能性などについて討論した。
この中で、田中編集長は「愛読者を増やしていくためには、どれだけ読者と繋がっていけるのかが大事。それには読者が何を求めているのかを把握していくことが必要だ」と述べ、東編集長は「駱駝やサライの愛読者は、圧倒的に雑誌を保存される人が多い。雑誌の記事は、ニュースの様に即効性があり、直に腐るものでない」と読者心理を分析。関編集長は「ウェブだからできること、紙媒体だからできることをそれぞれ住み分けしていくことで、雑誌のブランドを高めることにも繋がっていく」と訴えた。
休憩をはさんで行われた第2セッションでは、資生堂執行役員の稲葉民生氏が「雑誌と読者 雑誌広告と消費者」をテーマに講演。稲葉氏は「時代とともにお客様も変わるのだから、マーケティングも変えていく必要がある」と強調した。
閉会の挨拶では、日本雑誌広告協会広告委員会の後藤庄三(小学館常務取締役)副委員長が「日々の仕事にかまけて真剣に雑誌というものを考える時間を忘れてしまう。雑誌に携わるものとして、このセミナーを通じて雑誌に携われて良かったと感じた。ただ、改革を急がなければ雑誌も生き残れないのは,明確な事実だ」とセミナーを締めくくった。【提供:新聞情報社】





























