イノベーター大賞決まる
2008/11/06 更新
日経BP社は2008年「第7回日本イノベーター大賞」の受賞者をこのほど決定した。この賞は、日本の産業界で活躍する独創的な人材にスポットを当て、日本に活力を与えようと02年に設立されたもの。
地球温暖化問題を含め、環境、エネルギー問題は待ったなしの解決を求められている。こうした中、人口減少、少子高齢に直面する日本が今後も力強く、持続的成長を実現していくためには、将来を支える新技術や新しいビジネスモデルの誕生が期待される。この賞では、春以降に世界を通じる新しい価値を作りあげることにより、今の日本に活気をもたらした人を幅広い分野の中からノミネートし、選考を進めてきた。
今回、大賞に輝いた枋迫篇昌氏(米マイクロファイナンス・インターナショナル・コーポレーション社長兼CEO)は、北米で働く中南米系移民を対象に、新たな送金サービスを展開。米国で貧困問題の解決に取り組んでいる。北米には5000万人以上の中南米出稼ぎ移民がおり、中南米への送金額は年間660億ドルに達するといわれている。
しかし、金融機関の多くはこの分野には本格的に参入しておらず、送金のほとんどは送金専門業者が対応してきた。送金専門業者の手数料は、10%を超えるケースも珍しくなく、その分、母国に住む家族の取り分は少なくなる。
この状況を改善するために枋迫氏は、米国で03年、マイクロファイナンス・コーポレーション(ワシントン)を立ち上げ、インターネットを使った送金・決済システムを開発、手数料を約3.5%に抑えることで、移民の利用者を増やしてきた。
さらに、送金業務の過程で生じる滞留資金を、発展途上国における事業育成や起業を後押ししている。このように途上国の消費拡大と事業育成を両立させ、経済発展を促すビジネスモデルにも構築。全世界で移民による送金額は3000億ドルを超えると推計されており、アフリカやアジアへの展開も進めている。貧困に苦しむ移民を支援するという社会貢献の側面と、これまでのシステムとは異なる観点で金融ビジネスのあり方に新たな可能性を示した点が高く評価された。
表彰式は11月27日、東京・赤坂のグランドプリンスホテル赤坂で開かれる。
【提供:新聞情報社】





























